採血は健康診断でかならず行われる項目ですが、「痛みがあって好きじゃない」という方は多いようです。
しかし、実際には身体のさまざまな部位の異常が分かるだけではなく、自覚のない体の不調を反映している非常に効果的な検査です。
そこで、一般的に採血で何が分かるのかなど、多くの方が抱いている疑問をまとめました。
健康診断や人間ドックの採血で何が分かる?
まず、採血することによって何が分かるのでしょうか? 一般健康診断では、次のような項目を調べています。
・赤血球数
末梢静脈血1μL(mm³)中にどれぐらいの赤血球があるかを調べます。低すぎる場合は貧血の疑いが、高すぎる場合は多血症の疑いがあります。
・白血球数
白血球とは、好中球、好酸球、好塩基球、リンパ球、単球の総称になります。末梢静脈血1μL(mm³)中にどれぐらいの白血球があるかを調べます。低すぎる場合は貧血やその他疾患の疑いが、高すぎる場合は感染症や白血病などの疑いがあります。
・ヘマトクリット値
血液中の赤血球の占める容積比率をパーセンテージで表したものになります。低すぎる場合は貧血の疑いが、高すぎる場合は脱水や多血症などの疑いがあります。
・ヘモグロビン値
赤血球内に含まれている血色素の量を示し、血液1dL中の質量(g)で表します。低すぎる場合は、出血・貧血・炎症の疑いがあります。
血液は全身のさまざまな器官を巡っています。体のどこかで異常が起きると、即座に血液データに反映されます。
その他、健康診断の採血時の疑問をまとめました!
上記から、採血は身体のさまざまな部位をまとめて検査できる方法であることが分かりますね。
以下では、多くの方が抱いているそれ以外の疑問をまとめています。
採血当日はどんな服装で来れば良い?
健康診断で採血するときは、腕から行うため袖をまくって行います。ワイシャツなど、ボタンを外してまくることができる服装だとスムーズに受けられるでしょう。
採血に合併症の危険はある?
採血で使う器具は使い捨てです。そのため、感染症などを引き起こす事はありません。
ただし、ごく稀に次のような症状が起きることがあります。
・内出血
通常、採血後に針を刺した部位を圧迫して止血します。しかし、採血時に針先が血管壁を突き破ってしまった場合、あるいは血管壁が脆弱になっている場合、軽度の内出血を引き起すことがあります。
・アレルギー
採血で細菌が感染する危険性はありませんが、消毒液で発赤・かゆみ・発疹を起こすことがあります。
・失神、めまい、不快感、吐き気など
採血時の痛み刺激によって急性の自律神経失調症(迷走神経反射)が起こり、上記のような症状が起きることがあります。
採血した後、お風呂に入っても良い?
健康診断で行われる採血の針は比較的細いものを使用しています。しっかりと、消毒してから穿刺するため、針穴も小さく健康診断後に入浴しても問題ありません。
採血はとても重要で、かつ安全な検査方法です!
たしかに採血は痛みがあり、嫌いな方も少なくない検査です。しかし、その時の体のありのままの状態を反映しており、比較的侵襲が少なく、安全な検査です。
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